おじいちゃん日記0606

明日から2週間旅行に行くので、その前に父に会いに行ってきた。


「おかあさんはどうしてる?」と聞かれたのは久しぶりだ。「元気か?」「変わりないか?」と3回ぐらい聞かれた。「うん」「変わりないよ」と答えておいた。変わりないのは嘘じゃない。

2ヶ月ぶりぐらいに日報を見せてもらう。相変わらず、あちこちに放尿したり、便をいじったりとシモ関係のいろいろは日常茶飯事。それはスタッフも慣れてると思うけど、困ってる様子なのは、他の利用者のおばあさまに関わること。

どうも最近は特定の誰かというわけではないらしいけど、説教をしたり、部屋に入っていったり、つきまとったり。父としては、たぶん「自分が世話をしてる」つもりで、悪気はないのだけれど。

4月からフロアの責任者(ケアマネ)になった女性に言わせると、「●●さんは、悪くないのよ。普通あんなふうに変な声出してたりしたら、なにか言いたくなるのも無理はない」って。「自分の倫理観からしたら許せないんだと思う」とかばってくれる。

今のフロアは、「まわりが重度の人ばかりで●●さんが可愛そう」とも言う。だから、「デイサービスにつれていこうかと思っている」と。

この施設は同じビル内に、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービスが入っている。だから、デイサービスに行くといっても、上の階に行くだけ。聞く所によると、デイのほうがもっと活気があるから、刺激になって楽しいんじゃないかと。「夜ももっとよく眠れるようになるかも」とも。

今までにも、ことわざクイズみたいなドリルをやったりはしていて、風船バレーをしたとか、「体操は拒否したけど、手を動かすのは楽しそうにやってくれた」なんてレポートもあった。

他人といっしょに何かをするなんて嫌いじゃないかと思ってたけど、確かに、シーンとした今のフロアにいるよりは、変化があっていいのかもしれない。

今度の責任者は、いろいろ考えて積極的にする主義らしい。4月から「便の回数」まで記録したレポートが届くようになったし、担当スタッフの顔と名前がわかる一覧表を作ってくれたり。お部屋の入り口に、それぞれの誕生花の花言葉を書いて貼ったり(たぶん、それは誰も理解してない(笑)。)

せっかくのトライだから、父が少しでも楽しい時間が増えてくれれば良いなと願いつつ、安心しておまかせできるスタッフに感謝して、明日からいってきま~す。

2018.06.06 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 介護



父と相撲を見る

実は高知に行った初日、施設から電話があった。着信表示を見て「げ。今日来たばかりなのにUターン?」とビビりながら出てみると、「そろそろ暑くなってきたので、夏服があるといいんですが」という用事で一安心。という出来事があった。


で、今日さっそく、実家から持ってきてあった半袖に加えて、薄手の長袖パジャマ、薄手の長袖ブルゾン、くるぶしソックスをイオンで購入して施設へ。マジックで名前を書いて、父の部屋のクローゼットに入れてきた。

自分で着替えられない人なら、スタッフが良さげなものを着せてくれるんだけど、父の場合、なまじ自分で「着替えを出して着る」ということができてしまうので、この季節でモコモコのセーターやらダウンを着ちゃったりする。

なので、冬物はソフトタイプの衣装ケースなどに入れて見えないように隠しておく。スタッフ曰く、パジャマは着せてもまた自分で違うのに着替えちゃったりして、あまり着てないという。

靴下は、足がむくんでいて履くのが大変そうと聞いたので、くるぶしソックスを買ってみたけど、こんなの今まで履いたことないから、履かせても脱いじゃうかもね。

衣類の整理が済んだ後、いつものようにリビングスペースへ。テレビで相撲中継をやっていて、ちょうど千秋楽の「これより三役」の場面だったので、座っていっしょに見る。

驚いたことに、今日の父は関心を持って見ている。最初のほうこそ、「今場所は誰が優勝しそうなんだっけ?」と聞いてみたら、「そりゃ、あれだ、大関とかそのへんだろう」とか適当にごまかしていたけど、そのうち、だんだんはっきりしてきて。

栃ノ心がヨーロッパ出身だとか、今場所は白鵬の調子が悪いから鶴竜が勝つのではなどと、かなりまともなことを言う。「あ、あそこにいるのは貴乃花だな」なんて、審判席までちゃんとチェックしてる! 取り組み前に真剣な顔をしている栃ノ心がアップになると「ずいぶん張り切ってるなぁ」と言ってみたり。

いやいや、まるで普通のおじいさんみたいだ(笑)。こんなに普通な会話ができたのは久しぶりだ。

他のおばあさんを母だと思い込んで「最近お母さんが突っ走って困ってるんだ」とか言ってるのは相変わらずだけど。

何かとお騒がせな相撲界だけど、高齢化社会の今、亡くなったら困る娯楽なんだろうね。って、私たちの世代が年取ったときも、毎日お相撲見てるのかなぁ。

2018.05.27 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 介護



アルツハイマーで死ぬということ

朝丘雪路さんが亡くなったというニュースで、「死因はアルツハイマー型認知症」と発表されたことが話題になっている。え?アルツハイマーって死に至る病気なの?と。


いつも読んでいるブログ「ひとりでがんばらない40歳からの遠距離介護」の記事によると、アルツハイマーの場合、「直接の死因が別の疾患でも、それを誘引したのがアルツハイマーの場合、アルツハイマーを死因とすることがある」とな。でも、実際にはより直接的な原因(たとえば肺炎とか)が死因とされることが多いとも。

さらに、アルツハイマーは脳の細胞が死滅していく病気なので、それが呼吸中枢に及ぶと、「呼吸することすら忘れてしまう」という状態で直接死に至ることもあると。

ここで紹介されている「アルツハイマー病患者がたどる7つのステージと必要なサポート」という介護情報サイトの記事が興味深かった。進行度を7つに分けているのだけど、うちの父の場合、母のがんが見つかり、頻繁に私が実家に出入りするようになった2年前は、「ステージ3:周囲も変化に気付き始める」という段階だったと思う。同じ事を5分おきに何回でも聞くっていう、あれね。

その後、母の入院(による一人暮らしの始まり)、死別を経て、ほんの半年ほどの間にステージ4、ステージ5と進み、徘徊を繰り返してあわてて施設に入居してもらうことになった。そして、今は、「ステージ6:失認や妄想」だ。

残るステージは1つだけ。「歩くことや座ることが困難になり、寝たきり」に。「さらに進行すると、嚥下機能や呼吸、心拍を司る部分の機能まで失われます。」

ただ、施設に入居している他の人たちを見ても、みんなステージ6だ。少なくとも父の入居後半年はみんなほとんど状態は変わらないように見えるから、ここから先のステージに進むには結構時間がかかるのではないかという印象。

実際にはアルツハイマーの影響で直接的に生命維持の機能が失われるより前に、転倒して骨折→寝たきりとか、誤嚥性肺炎になったりする可能性が高いんだろう。

うちの父が今後、母の元へ行くまでにどんな経過をたどっていくのか。今の段階では想像できないけど、今後他の利用者の人たちがひとり、またひとりと旅立って行く様子を見て、心の準備をするようになるのかな。

ステージ6の段階で必要なサポートは「音楽を一緒に聴いたり、古い写真を見て思い出話をする」という。ただ、最近の父の口から出てくるのは、自分の故郷の人のことばかりで、私が知っている限りの思い出話をしても父はほとんど関心を示さない。なんか接点が見つかるといいんだけどね。

2018.05.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 介護



おじいちゃん日記0517

10日ぶりぐらいで、父の施設へ。


父のいるフロアに行くと、いつも座ってるリビングにいない。あれ?と思って探すと、おばあさんSさんの部屋から出てきたところだった。「こんなところで何してるの?」と聞くと、「いや、担当だから」とかなんとか。なんかおせっかいを焼いていたらしい。

今日は、別のおばあさんUさんが、何やら落ち着かない様子で廊下をウロウロしていた。スタッフが「疲れちゃうからちょっと座って休みましょう」と声をかけても、話が通じないので埒が明かない。

スタッフによると、疲れる自覚がないので、ある段階までいくとパタンと倒れてしまうらしいので、なんとか休ませようとしているということ。(父も同じらしいけど)

このおばあさん、歩行器を押して歩いてるせいもあるのか、父にはどうにも目障りのようだ。スタッフの言うことを聞かずに困らせている風も、気になるらしい。「おまえは、何がしたいんだ」「人に迷惑をかけるんじゃない」「本当に分からないヤツだな!」「何度言ったら分かるんだ」「どういうつもりなんだ」「そんなことなら出てもらうぞ」と、怒ってる。

後ろをうろうろ着いて回ったり、苛立ってテーブルをバンと叩いたり。

トラブルになったら大変と、「ねぇねぇお父さん」と声をかけて注意をそらそうとしても、全くダメ。もうおばあさんのことしか頭になくて、私なんて眼中にない感じ。

スタッフも気にして「せっかっくお嬢さん来てくれてるんだから、座ってお話してて」と言ってくれるのだが、まったく聞く耳を持たない。「まったく世の中にはイジワルな女がいるもんだ」とか「これだから女は」とかブツブツ言ってる。

父としては、「わがままを言って人に迷惑をかける」のは絶対に許されないこと。だから見てられないのだということはスタッフもわかってくれていて、「●●さんは優しいからねぇ」「ありがとね」と言ってくれてるけど、実際は放っておいてくれたほうがずっと楽だよねぇ。

そんなこんなで30分ぐらい? やっとスタッフがその人を自室に連れていくことに成功してやれやれと思ったら、違うおばあさんSさんが「おしっこしたい」と部屋から出てきた。食事の用意もあって気が付かないスタッフに代わって、様子を見に行く父。あわててスタッフを呼ぶ私。台所から駆けつけるスタッフ。そんなことが10分をお気ぐらいに二度も続いてなんだかバタバタ。

いやぁ、ホント大変よね、こういうところの仕事は。。。。頭が下がります。

合間ちょっとだけ話ができたとき、「最近は忙しいの?」と聞いてみたら、「ああ、子どもたちにお金を送ってやろうと思って」という。誰に?なんで?と聞くと、「ほら、○子(私)とか、あんたとかいろいろ」という。なんかよくわかんないけど、私に対して「何かしてあげなければ」と思ってくれているらしい。

ちなみに、前に書いた、父が自分の妻だと思い込んでいたおばあさんはSさんなんだけど、今は、今日ウロウロしていたUさんが「仮想妻」になっているらしい。席替えしたからかなぁ。スタッフ曰く、Sさんは耳が聞こえなくて反応しないからかも、なんて笑ってたけど。

実は、おばあさんなら誰でも良かった??(^^;)


2018.05.17 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 介護



老人の女ゴコロ。

GWで帰ってきていた次女といっしょに父の施設へ。


訪ねたとき、父はちょうど入浴中だという。いい機会だからお風呂場を見せてもらおうと、1フロア上の「展望風呂」へ。父はちょうど服を着て部屋へ戻ろうとするところだった。湯上がりでさっぱりした顔をしている。

スタッフの話によると、現在の父は、一応自力で洗うのを、つっききりで指示したり手助けしたりする程度らしい。

風呂場には大きな窓があり、施設は川沿いにあるので、なかなか開放感のあるいい眺めだ。明るくて広くて、こんなお風呂にひとりで入れるなんて贅沢なこと。

そのまま自室に入り、しばし3人でおしゃべり(?)。相変わらずまともな会話にはならないけれど。私のことを「あんたは割とよくここへ来てる」と、認識してくれている模様。次女には「久しぶりだね」と言っていたのに、途中で「ところで、お父さん、お母さんはお元気?」と聞く。誰だかよく分かってないみたいだ。次女はしれっと「うん、元気だよ!」と答えていたけれど。

次女は父のトンチンカンな問いにもなんかうまく相手している。後から「秘訣」を聞くと、とりあえず目をじっとみて、相手の言ったことをオウム返しにすればいいと。次女は介護の経験はないけれど、前の職場では証券会社の営業をやっていて、お年寄りの相手をすることが多かったので身につけた「ワザ」だそうだ。参考にさせてもらおう(笑)。

部屋の中で、私と次女はベッドに腰掛けているのに、ウロウロと立ったままの父。無理やり床においた座椅子に座らせてたんだけど、じゃあそろそろ行こうかと退室するにあたり、父を共有ルームにつれていくために立ち上がらせようとしたら、なんとおよそ立てそうにない。

次女と二人で肩を貸して無理やり立ち上がらせたけど、あまりの脚力の衰えにちょっとびっくり。足を踏ん張る力がないし、膝も伸びない。何より、立ち上がるためにはどうすればいいのかがよく分かってない感じもする。

自宅にいた5ヵ月前には、自室で普通に立ったり座ったりしていたことを考えると、ちょっと衝撃的な衰えっぷりだ。自室にこもりがちだった頃と比べて、今は施設の中を始終ウロウロ歩き回っていたり、天気のいい日はお散歩にも連れて行ってもらっているのに。

ところで。面白かったのは、施設内にいるおばあさんが、次女に関心を示したこと。お風呂のあるフロアにはデイサービスで通ってきている少し元気目のお年寄りがたくさんいたのだけれど、そのうちの一人が、「あら、若い!きれいねぇ!」とかなんとか言いながら、いきなり次女のお尻をひっぱたいてきたとか(笑)。本人ニコニコ満面の笑顔なので、喜んでいるらしい。

父の居室があるフロアに降りてきたときも、すれちがったお祖母様、私には無反応だったのに、次女には「きれい」とつぶやいたとか。ピンクのロングスカートを履いていたのが目に止まったらしい。

この施設内では、20代の女の子を見かけるなんてことが珍しいんだろう。いろいろなことが分らなくなっていても、若い華やかな感じっていうのには反応す? 眠っていた女ゴコロは呼び覚まされるのかな。

そういえば、母も亡くなる直前まで、お見舞いに行った私のネイルや洋服、持ち物をチェックしては、「かわいい」「柄が素敵」とか言ってたっけな、なんて懐かしく思い出した。

そんなわけで、孫世代のほうも運は、父だけでなく他のおばあさまにも少し幸せを運んだのかもね。

2018.05.05 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 介護



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