読書録:『小泉進次郎と福田達夫』


小泉進次郎と福田達夫。共に総理大臣経験者の父を持ち、親子3代の世襲議員。自民党の農林部会長と部会長代理という立場でタッグを組んだ二人の対談を、時事通信社特別解説委員の田崎史郎氏がまとめたもの。

TTPへの対応という難しい時期にこのポジションを与えられ、その後農政改革をどう進めていったか。政治の難しい話よりもその裏話的な話がたくさん出てくる。

生い立ちから始まって、プライベートでは父とどんな関係を築いているかとか、のぞき興味を満たしてくれるネタもある。対談集だからほとんどが話し言葉で書かれていることもあって、読みやすい。ふたりのキャラクタも分かりやすく描かれている。

お互いの欠点なども指摘しあっていたりもするのだけれど、全体的には「この若手二人は有望だ」と思わせる話が続く。特に進次郎については、ああ見えてすごく勉強家で、若手の一般官僚にまで気配りができるとか、好印象な描写がほとんどだ。

ご丁寧に菅官房長官など自民党の先輩議員へのインタビューもあって、いかにまわりに可愛がられていて、未来のトップとして期待されているかを感じさせる。

若気の至り的な欠点は度々指摘されているけれど、むしろ、褒めちぎるだけじゃないところが、等身大のリアルな姿が見えて好感度を上げているのも、作戦?

なんて、イジワルなことを書きたくなるのも、この本はそもそも進次郎からの持ち込み企画だったと書かれているから。そうじゃなくても政治家が本を出すときはアピールのため以外のナニモノでもないのだけれど。

先日の新聞でみた世論調査の「次の総理は誰がいいか?」という質問で、安倍ちゃんを抜いて1位だった進次郎。とても今はまだ無理だけど、いずれはそういうときが来るんだろう。

この不確実な世の中、数年先のことは分からない。本人に力がついたとき、まわりに対抗馬がいるのか、自民党と野党の関係はどうなのか。世界情勢は。経済状況は。いろいろな要因によっても風向きは変わってくるんだと思う。

これだけ若い時からずっと期待されている人って珍しいけど、その分、その「期待値の高さ」が最大の敵になってしまうような気もする。期待が大きいぶん、点数も辛くなるもの。それは本人も周りも十分わかってると思うから、それなり覚悟で準備を進めるのだろうね。

2018.06.02 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



読書録:『外国後学習の科学』


母国語以外の言語を習得するとはどういうことか。それを「科学的」に解明することで、効率のよい学習方法を探ろうという本。

「科学」といっても、脳のどの部分がどう反応して……みたいな話はあまりなくて、ほとんどが、古今東西の学者が行った実験の結果を並べているだけ。

ただ、この手の説明をされても、すべてのデータを持ってきているわけじゃないだろうし、自分の主張に都合のいいものだけを持ってきてるかもしれないし……なんて思っちゃうのは、天の邪鬼かな(笑)。

全体として、ふーん、へーと思う部分はあるものの、直接自分の勉強方法に応用できるヒントがあるというわけではなかった。例文暗記とか、自分の興味のある分野に絞ったインプット、毎日少しずつでもアウトプットとか、よく言われることだし。

あ、ひとつだけ、納得したことがあった。

同じ外国後でも、構造の似ている言語と、大きく異なる言語とでは、脳の反応する部分が異なるという。たとえば、日本語も英語も同じぐらい話せる韓国人の脳を検査してみると、日本語と韓国語を話しているときと、英語を話しているときとでは、明らかに違いがあるんだそうだ。

そして、構造の似ている外国後の場合は、インプットに偏っていてあまりアウトプットをしなくても理解できる傾向があるという。

私が一時あんなにはまってた韓国語、ここ5年ぐらいはまったく触れる機会がない。でも、今でもたまに旅行先で聞こえてきたり、たまたまテレビで喋ってる言葉を聞いたとき、意外に覚えてるのにびっくりする。

もちろん、忘れないといっても、あくまで「全然勉強してない割には覚えてるじゃん」という程度なんだけど。でも、他の言語と比べると、明らかに「覚えてる」気がする。

私の韓国語学習は完全に独学で、ラジオ講座も聞いたけど、おそらくほとんどは毎日たくさん韓国ドラマを見たこと。つまり、大量のインプット。それに比べると、アウトプットなんて旅行に行ったときぐらいだからたかが知れてるのに、それほど忘れないのは、まさにその理屈なのではと納得したというわけ。

フランス語やスペイン語、イタリア語も、大量にドラマや映画を毎日見ればもう少し分かるようになるかなと思ったけど、そういうわけでもないのかも?

2018.05.31 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



読書録:『1日10分歩き方を変えるだけでしつこい肩こりが消える本』


「売らんかな」な本にありがちの、「~だけで~できる」シリーズ。

肩こりの原因は巻き肩にあるという前提で、それを直せば、肩こりも治るし姿勢もよくなるし!というのは、まさに最近わたしが感じていたこと。

著者によるとその理屈は、
巻き肩→肩甲骨が外に引っ張られる→まわりの筋肉が引っ張られる→血流が悪くなる→肩がこる

だから、解決法は、巻き肩を矯正して肩甲骨を正しい位置に戻すこと。そして、それができるのは自分しかいないと訴える。

最近ジムの先生から「自分の体を守れるのは自分の筋肉だけ!」って毎週洗脳されてるので、著者の言う「肩こりを治せるのは自分だけ」という主張も納得できる。

肩が凝ったからといくらマッサージしてもらってもその場しのぎで、根本解決にならないというのは、その通りだもんね。

で、この本で紹介されている、矯正エクササイズはいたってシンプル。「手のひらを前にして歩く」。これだけ。

巻き肩の人は、本来真横(内側)を向いているはずの手のひらが後ろを向いている。肩関節が内旋しちゃってるから。手のひらを前に向ければ肩が凱旋してこれが矯正できる、というロジック。さらにこの状態で前に出した足と反対の腕を後ろに大きく振り上げるようにすれば効果的。

この「こりとりウォーク」を毎日続ければ、あっという間に肩こりとサヨウナラ!だそうだ。

一冊の本全部を読んでも、それ以外のことはおまけみたいなものなので、こちらのサイトを読めば十分かも。→肩こりを和らげる歩き方の基本

劇的な効果はともかく、一理ありそうなので、気がつくたびに手のひらを前に向けてみる。同時に、この前からマイブームのデコルテのぐりぐりマッサージと。

あと、今日ジムの先生から教わったのは、上腕のたるたるしてる部分(肩の付け根近く)をねじるようにマッサージするのも、肩の内旋を直す効果があるそうだ。

ただ、この本でも指摘されている、横向きになって丸まって寝る癖が、より巻き肩を助長するという話。朝起きた途端に肩凝ってることがよくあって、この寝方が悪いのは分かってたけど、寝てるときの姿勢はコントロールできないのが辛いところ。これも直せれば、朝起きたときの肩こりも解消されるんじゃないかと思うんだけど。なんか、いい方法ないかなー。




2018.05.30 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



読書録:『60歳からの外国語修行』


海外旅行が好きでそのために語学を学びたい私にとっては、ど真ん中な本。

60歳すぎたオジサンがスペイン語をマスターするために、メキシコに行っちゃった話。NHKの語学講座を聞いていてもいつも挫折、モチベーションが上がらないのは日本にいたらスペイン語なんて使えなくても一つも困らないからだ!と思い立つ。

旅行で10日間キューバに行ったのを皮切りに、最初は10ヵ月、6年語には3週間の語学留学。ときに若者に混じって、ときに同年代のシニアといっしょに、半分勉強、半分観光のゆるゆるとした体験記だ。

「60歳過ぎのオジサン」といえど、実は著者は米文学の翻訳者。となれば英語はお手の物なわけで、普通のおっさんとは違うじゃんと思ってしまったけど、意外に初心者レベルな話題が続いて、私のような素人でも楽しく読めた。

ほとんど何も分からないところからスタートして、耳で聞いた言葉を「おそらくこんな意味では」と検討をつけ、あとで辞書を引いて納得。先生に質問して理解。という例がいくつも出てきて、読んでいるこっちも記憶に残りそうでありがたい。

めっちゃ面白かったのは、スペイン語をマスターするにはドラマを見るのがいいという例で出てきた、「スペイン語の学習を始めて3週間の人のためのノベラ」というもの。ノベラとは国民的人気を誇っているメロドラマを指すらしい。(ジャンルの名前)

タイトルは「Que Hora Es?」。一人の女性を巡って何人かの男性が揉めるというストーリーなんだけど、やけにそれっぽく熱演してる割に、出てくるセリフは、まさにスペイン語の入門レベルの簡単なものばかりで、それも「今何時?」とか、数字や曜日の名前を連呼するだけったりと、とにかく何の脈絡もない。

ちょうど、昔ドリフで意味もなく「This is a pen!」とか叫んでた、あんな感じ。ユーチューブにもあるというので検索してみたら、確かに笑えた。3分程度の短いものなので、見てみてね。
Que Hora Es? Part 1

もしかして、スペイン語学習者には有名だったりして?

その他、とにかく目線が庶民的だし、文章が軽妙なので、お気楽に楽しく読める。スペイン語学習中の身にとっては役に立つ話もいっぱいあった。ただ、私自身はメキシコには行く予定も関心もあまりないので、ヨーロッパ好きな私としては、スペイン本土の話だったら、もっと面白かったんだけどね。



2018.05.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



読書録:『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』


冒頭に引用されている「なぜ女性だけが、新卒や就活のときから結婚や育児について考えなくてはいけないの?」という、ある女子大生のつぶやきには、まったくそうだよねぇと思う。

日本の人口が減っちゃう→働き手が足りない→女性も活用しなくちゃ!って流れで、今どきの女の子には「専業主婦」なんて贅沢は許されない。食べていくためには子供を産んでも働かざるを得ないのに、育児と仕事を両立できる環境は遅々として進まず。少子化だから子供は産んで欲しいと言われてもねぇと。

まさに娘が子供がその世代になって来た今、他人事とは思えない問題だ。

この本では、その原因のひとつは、主婦たるもの、家事をしっかりしなくてはいけないという幻想にとらわれているからだという。

それは一理あるとは思うんだけど。必ずしもそうじゃないよね、とも思う。

著者が言うように、「手作り」とか「バランスのとれた食事」とか「丁寧な暮らし」とかに憧れる風潮はあるにしても、実際は結構適当に済ませちゃってる人が大多数だと思うし、そこにそれほどの罪悪感があるとも思えない。

「時短」がトレンドなキーワードになっていて、グッズやアイディアでささっと済ませることも、一種の「主婦力」として認知されてると思うし。

主婦だけの責任じゃなくて、男女ともに必要最低限の家事力を持つべきという主張は賛成なんだけどね。

外国と比べて日本は「家事のしすぎである」とう指摘は、なんかちょっとピントはずれなものも多かった気がした。もっと、「じゃあどうすればいいの?」的な建設的な部分に目を向けて欲しかったな。

テーマはいいのに、いろいろ中途半端でちょっと残念。




2018.05.13 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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