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読書録:『哀しみを得る』


看取りのお勉強シリーズ?

著者は私より4歳上の女性。2014年に実母が83歳でくも膜下出血で倒れ2年後に亡くなるまでの体験記。

この人の場合は、昨日までピンピンとしていた母に突然訪れた病ということで、精神的ショックもかなりのもの。それでも、亡くなるまでの2年の間、病院や介護施設を転々とする母を、仕事を続けながら父や子供たちと共に介護する。その経過を淡々と振り返りながら、そのときに学んだ「看取りのためのレッスン」を伝授してくれる。

実は「レッスン」というほどの大したことではなく、自分がその立場になってみて初めて分かったこと、感じたことを、そのまま書き留めてるっていう感じかな。

私とはいろいろ状況が違うので、感じることも違うかなとは思うけど、ひとつ印象に残ったのは、病院や介護施設のスタッフとのやりとり。

母にずっと付き添う父が感情的になりスタッフと衝突したときのこと。興奮気味に不満を伝える父の電話を受けた後、夜静かになった時間を見計らって病院に電話を入れ、そのスタッフに侘びる。「父はいっぱいっぱいで見えなくなっちゃってて。でも、悪いこと言ったって気にしてるみたいだから許してあげてください」と。そう言われるとスタッフの方も理解してくれて、「こちらこそ言葉が足りなくてすみませんでした」と言ってくれる。

さらに、スタッフのミスで点滴の針がベッドの中に残っていたという事件。もちろん抗議はして、上の人が平謝りに来る自体になったけど、そのことで本人がやめてしまうのではと心配し、直接呼び出して「今日のことを忘れずにいれば、あなたは注射針の扱いについて世界一慎重な介護士になれる。がんばって」と伝える。

そんな経験を重ねて、スタッフとの良い関係を築いたという。

よく、病院の先生や看護師さんに、お金やお菓子を渡すことの是非が問われるけれど、そして、実際にそれを当てにしているスタッフもいるらしいけど、でも、そんなものより、こういう心遣いの方が
はるかにお互いの信頼関係を築くには効果的なんだろうなと。結局は人と人。

そんな心の余裕が実際に持てるものかどうかは分からないけど、覚えておこう。それが私にとっての「レッスン」ってことね。


Appendix


クリックで救える命がある。

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びっけ

関東在住で松田聖子と同じ年。フリーでライターをしてます。

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