ハイテンションな母

のびのびになっていた医師との面談が、ようやく実現した。


なんでも先生がギックリ腰になってしまったとかで、「何度も来させてしまって大変申し訳ありません」と恐縮しきり。まあ、そういうことなら仕方ないね。

医師は、入院以来の経過、措置などの説明を丁寧にしてくれた。入院時、かなり大量の医療用麻薬を使っていたが、痛みはそれほどなさそうなこと、眠気が強すぎることから、徐々にに減らし、数日前から全く使っていないのに、本人は痛みを訴えていないという。

その理由のひとつが、患部が破裂?したこと。入院後まもなく口の中にあった腫瘍が外側に出てきて、ついには穴が開き出血がと聞いていたけれど、その一因は入院後すぐから抗炎症剤を使っているせいではないかという。必ずしも悪化したというわけではなくて、中にたまっていた膿?が出たので、痛みも腫れもひいたのだという。組織が崩れてくるのは、たいていはある程度まで行くと止まるが、止まらないこともあるとか。痛みについては今後もひどくなることはないだろうという。

私が気になっていたのは、入院後みるみる症状が悪くなったように見えることだった。「入院と同時に急激に悪化する人もいる」とは聞いていたけれど、まさにその通り。せん妄などの意識障害は環境が変わったためだろうと想像できるけど、患部の悪化もリンクするの?と不思議だったんだけど、そういう理由によるものらしい。

あとは、患者自身が入院したいというときは、本人がなにがしかの変化を感じ取っているからであり、そういう時期にさしかかっていたということとも考えられる。何でもやってもらえる生活になって、自宅でがんばっていたときほどモチベーションがなくなってしまうということも、やはりあるみたいだ。

予想される今後の経過としては、大出血してしまうか、体が衰弱してしまうか。その兆候は、むくみ(腎臓の機能低下)、呼吸困難(肺の機能低下)、せん妄(脳の機能低下」。今のところ、症状は落ち着いているが、せん妄が強いということは、それだけ脳がやられてきているということであり、他の臓器もダメージを受けつつあることが予想されるので油断はできないという。多くの場合は、1週間ぐらいでだんだんに悪くなって……というパターンらしい。

今の時点では落ち着いているけれど、急激に悪くなることもあり得るし、悪くなって持ち直してを階段状に繰り返していくこともあり、個人差が大きいので……と首をひねりながらも、「あとどのぐらい?」という質問に対しては、「とりあえずは、この夏を越すこと、9月を迎えることを目標にしましょう」という答えだった。1カ月もつかどうか、ってところか。

そして、昨日も饒舌にしゃべったりしてやけに元気なのは、麻薬の代わりに使っているステロイド系の鎮痛剤の影響なのだという。「お腹すいたと言い出したり、歩き出したり、やけに元気になることがあるんですよね」と。

医師との面談を終えて母の病室に行くと、「ハ~イ!」とひらひら手を振って、やけにゴキゲンというかハイテンション。まさにこれがステロイドの影響? はじめは昨日と同じようなおかしなことを言っていたけれど、話をしているうちに、かなり正気に戻ってくる。もしかしたら、父との会話では同じボケ同士なので刺激されない部分が、私とのおしゃべりで活性化されるのかもしれない。ちょっと前のことも結構覚えてるし、今日は8割はちゃんと分かる話をしていた。体もしゃんとしてる感じだ。

とにかく昨日よりもかなり元気そうなので、それほど暑くなかったこともあって、車椅子を借りて病院の外に出てみた。と言ってもすぐに道路で何もないので、駐車場とかをグルグルしただけだけど、入院以来久しぶりに外の空気を吸って気分転換になったかしら。

病室にやってくる看護師さんとも大分なじんだみたいで、「あら、あなた結婚してるのぉ」とか質問攻めにしたり、冗談を言ったり、「やあねぇ」と腕をピシピシ叩いたり、いつもの母を見ているような感じ。何よりも、まったく苦痛を感じてる風はなく、機嫌良く過ごしている感じに、とても安渡した。あまりに元気なので、外でピースをしてる写真を撮って、夫や子供たちに送信したら、みんなもビックリ。

本当は父にも教えてあげたいけれど、今日は時間の都合で父のところへは行かず、私ひとりで内緒できたので、報告できない。ごめんね、お父さん。でも、母は私とふたりの方が頭が回復するみたいだから、許してもらおう。

その父は、今朝ヘルパーさんの来る時間に床屋に出かけてしまうという「事件」を起こした。髪を切りたいと言っていたので、気にはしていたのだけれど、今朝は病院に行くこともあって、電話を入れるのがちょっと遅くなってしまったら、もう留守。ヘルパーさんからも「何度呼び鈴押しても出てきません」とTEL。とりあえずキャンセルにしてもらって、その後何度か電話を入れる。外出中だった夫にもLINEで知らせておいたら、私が母と話をしている間に、夫の電話に出たようで、帰宅を確認できた。「ヘルパーさんが来る時間だったのに」と言うと、「それは申し訳ないことしたな」と反省していたけれど、どうせまた同じことするんだわ。

結果的には何ごともなくて良かったんだけど、昨日の今日だから、母の死を迎える悲しさに耐えきれなくて、ポックリ逝っちゃったかなんて、心配もかすめて、ちょっとドキドキ。あとカギを落とさずに帰ってきて開けて入れるかという難問もあるし。

その父は、その後また電話攻撃で「明日お見舞いに行きたい」と言ってきたけど、明日は用事があるので我慢してもらう。日曜日になれば姉が連れて行ってくれる予定だし。日曜に父が行ったとき、今日みたいに元気だったら、また退院させたいと言い出さないか、ちょっと不安。

ちなみに、今日の医師の話も「退院は無理」ときっぱり言われた。元気そうにしていても、オムツはとれないし、夜間便失禁もするし(汚れ物はお持ち帰り→涙)、そもそもご飯一口も食べられないし(もう配膳もされていない)。

こんな感じで、一進一退が続くのかな。







2017.08.04 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 介護



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