読書録:『経済は世界史から学べ!』


経済は世界史から学べ!経済は世界史から学べ!
(2013/11/22)
茂木 誠

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駿台予備校の世界史の先生が書いた本。中身はタイトル通りで、最近話題のTPPとか消費税増税、アベノミクスなどなどの経済を、古今東西世界史をひもときながら勉強しましょうというもの。

「大学で経済学を学んだことがない方や経済の専門書を読まない方でも理解できるように、専門用語は使わずに(どうしても使う場合はやさしく説明しながら)執筆しました」と、前書きに書かれていたとおり、ひじょーーーーーに、かみ砕いて書いてくれてるので、とっても分かりやすかった。さすが予備校の人気講師だ。

歴史をひもときながら……というのは、たとえば「通貨」の項目では、太古の昔にお金というものが登場した話とか、歴代のいろいろな国においてどんな貨幣が出て、それが各国が交わる中でどんな変遷をとげたか。あるいは、「財政」の項目では、ローマ帝国から中国の王朝、日本の戦国時代などなどの例をあげて、どんな財政を行ったらどういう結果になったのかとか。

それぞれが、本当に「ざっくり」書かれているので、細かい個人名や地名でくらくらしてくることもない。ご丁寧なことに、人命が出てくるところは、肖像のイラスト付き(笑)。それぞれが、いつかどこかで習ったような、聞いたことがあるような出来事が、ほー、そういう意味があったのか。こんな風につながっていたのかと改めて理解できたところがいっぱいあった。

世界史を例にみることで今の経済のことが分かると同時に、経済的な側面から見ることで世界の歴史の流れもよく分かるようになるという感じ。そう言う意味では、今世界史を勉強している受験生も一度読んでみるといいかも。

この手の初心者向けの本を褒め称えるときはいつも書いてる気がするけど、これだけの広い範囲をざっくり説明するって本当に大変なこと。本人の知識もざっくりではざっくりまとめることは絶対にできないので、こういう説明の仕方ができる裏には、どれだけの広い知識があるんだろうと思うと、本当に尊敬してしまう。

個人的には、深く狭く詳しい大学の先生よりも、そこまで専門的な深さはなくても、広くかつそれぞれのつながりを理解してるって、スバラシイと思う。これだけいろんなこと知ってたら、いろんなものを見る目、聞く耳も変わってきて、何を見ても何倍も楽しめるんだろうなぁ。

もちろん、これもいつも書いてることながら、それぞれの専門家からみたら、こういう「ざっくり説明」には、反論やツッコミどころはいろいろあるんだと思うけど、とりあえず幅広い人に興味関心を引き付けるためには許されると思う。興味を持った人はもっと勉強して、「ああいう風に書いてあったけど、実際はこうなのか」って思えばいいだけ。

ということで。新聞やニュースを読んでもう少し経済のこと分かるようになりたいなという人には、とてもおすすめの一冊です。

2014.06.24 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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