読書録:『国際共通語としての英語』



著者はEテレの「ニュースで英会話」でおなじみの 鳥飼久美子さん。
鳥飼さんは、アポロの月面着陸時の放送でも有名な、同時通訳者の草分け的存在でもあるらしい。

この本は、そんな鳥飼さんが、21世紀の今、英語を学ぶということにはどんな意味があるのかという観点から、主に英語教育についての見解を書いた本。

その主張の基本は、タイトルにあるとおり、「国際共通語としての英語」だ。アメリカやイギリスの人たちが話す言葉としての英語と、世界の共通語としての英語とを分けて考えようということ。

私たち日本人が英語を必要とする場面というのは、圧倒的に非ネイティブの人と話す場面の方が多いわけだからというのがその理由。

昔仕事で書籍化のお手伝いをした早稲田の先生もまったく同じことを主張していたので、業界では当たり前の論理なんだろう。一般的にも。NHKの「オトキソ」なんかも、アジアの国の人とコミュニケーションするための英語に特化しているし。

だから英語の学習も、、「ネイティブ」の英語にこだわることなく、どこの国の人が聞いても分かるような英語を話したり聞いたりできるようになることが必要なのだと。

共通語としての英語は、「世界の英語たち」と複数形で語られるように、さまざまな英語が存在するという前提で、、それぞれの国のなまりもあっていい。だけど、聞いた人に分かってもらえないのでは困るので、通じるための「コア」な部分だけは押さえておくべきであるという。

実際、世界では、どういう英語なら世界中の人が聞き取れるのかを分析するための研究も行われているらしい。

日本の英語教育も、よくいわれるLとRの区別なんていうのは、だいたい文脈で分かってもらえるケースが多いから、それほど気にすることはなくて、むしろ留意すべきなのは子音が連結するところ。日本人はつい、子音ひとつに母音をセットで発音してしまいがちなので、それをすると、音節の数が変わってしまうので、リズムが別物となって、違う音に聞こえてしまうことがある、などなど。

書かれていることは、いちいちもっともだと思う。

私自身も、今一生懸命英語を勉強しているのは、旅行で困らないため。先生が指摘するように、相手は非ネイティブであることがほとんど。なので、覚えるフレーズはごくシンプルなものでいいと思ってる。難しい単語とかちょっとしゃれた言い回しとかを使ってみたところで、相手がそれを知らない可能性もあるから。

なので、最近は「ネイティブはこういいます」みたいなものには、あっさりパスすることにしてる。

もちろん、英語圏の国に留学や転勤で住む人、そういう人と近しくお付き合いする場面があるという人は、そういうものも覚えておくと、便利だったり楽しかったりするんだろうけどね。私のトラベルサバイバル会話には用ないわ、ということで。







2015.10.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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