男女別、その意味は

12月の旅行では、イスラム教国である中東やヒンズーが多数派をしめる(8割)インドを訪れた。イスラム国としてはトルコに行ったことがあるけれど、街中にモスクが建ち並び、アザーンというお祈りの声が響くぐらいもので、街全体は西洋諸国とそれほど変わった感じはなかった。女性もみんな普通の格好してるし。

ところが今回行ったドバイ、アブダビはさすがに違う。ドバイなどは外国人も多いけど、現地の女性とみられる人はほとんどアバヤと呼ばれる黒いマントみたいなのを頭からかぶっていた。お金持ち風マダムたちをよく見ると、同じ黒でも、織が凝ってたり、地模様があったり、ちょっと色が入ってたり、けっこうみんなオシャレを楽しんでるのが印象的だった。

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それはともかく。
ちょっとビックリしたのは「男女別」が徹底していたこと。ドバイにはメトロが走っているのだけれど、そこには女性専用車というのがある。日本と違って1両が半分ずつ男女別になっていて、線の向こうは女性専用みたいになっているのだ。

そして、実際にメトロに乗っている乗客は圧倒的に男性が多いので、女性専用ゾーンはいつでも座れるぐらいガラガラなのに、線の向こうの男性用スペースは満員電車状態で、線ギリギリのところではみ出さないように気をつけて立ってるという感じ。

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この写真のときは、そんなに混んでないけど。
女性はどこに乗ってもいいのだけれど、せっかくなら座りたいし、わざわざこの車両に乗って、ダンナは立たせておいて、私だけ座ってたんだけど。

アブダビ行きのバスに乗ったときも、切符売り場は男女別、乗車用の列も男女別。そして女性は先に待っていた男性陣を尻目に優先して乗れた。(このときは、女性連れの男性、つまりダンナもいっしょに優遇された)

IMG_4333.jpg

そんな体験をして、アラブって女性が差別されてるイメージだったけど、実は優遇されてるじゃん!なんて思ってた。それなりにオシャレも楽しんでるしなんて、行く前に見た「セックスアンドザシティ」のイメージもあったのかも。

だけど、さっき、たまたま読んだコラムの中の文章で、ちょっと考えてしまった。

「北アフリカやアラブ諸国では、公共交通機関の中などで、男性が女性の身体を触る性犯罪は、日常茶飯事だ。ケルンで起きたのは、アラブ世界で毎日起きていることが、場所を変えて起きたにすぎない」


コラム自体は、大晦日にドイツで起きた外国人による女性暴行事件に関するもの(記事はこちら

つまり、男女別にしなくちゃいけないだけの切実な現状があったってことなんだ。日本の女性専用車も同じなんだけど。

合わせて思い出したのは、以前ここに書いた記憶があるけど、中東のどこかの国に住んでいる日本人女性のブログをたまたま読んだら、現地では地元の女性に手を出せない分、外国人女性への性犯罪がとても多いという話が出てきたこと。つまり、異教徒ならいい、みたいな感じ? だけど、日本人だって分かると大丈夫なことが多いから、日頃自分が日本人であるとアピールしておくことは重要みたいな話。(過去ログ見つけた! こちら

そして、インド。こちらはイスラム教じゃないけど、やっぱり男女別なシーンがしばしば。空港も、タージマハールとかお寺とかに入るセキュリティチェックも、全部男女別。アーユルヴェーダのスパにいったときも、夫婦でも別の部屋に通され、男性には男性セラピスト、女性には女性セラピストという決まりがあるようだった。

そういえば、ちょっと前にインドでも性犯罪がひどいっていうニュースがあったよね。バスの中とかで襲われたあげく殺されちゃうとか。被害にあったほうが悪いみたいな認識も強いから、なかなか事件として取り上げてもらえない、いっこうに減らないみたいな。

となると、こちらもまた、外国人が来るような場所では徹底して男女別にしておかないと、何か起きたら大変みたいなことなんだろうか。

私は夫といっしょだったし、超メジャーなところしか行かなかったからまったく不安は感じなかったけど、やっぱりこういう国を女性ひとりで旅をするのは、すごーく危険なことなのかもね。そして、いかにも観光地なところをさらっと行ってきただけでは、その国の本当の姿は見えてこないんだなと。それで「知ったような」気になるのも危険だなと、改めて思い知った。

やっぱり今まで行った国とは、根本的な文化が違うのだなぁと実感したのでした。


2016.01.20 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 時事ネタから



コメント

いや、日本でもやっぱり根本的な考え方は変わっていない気がします(っていきなり、遅いコメでごめんね)。
今ちょっと水道の具合が悪くて修理とか見積もりとかで職人さんが来るんだけどガテン系のそういう人達ってほとんど男性で、こういうのって「信頼」で成り立ってるだけだなって思ったの。
怖いなって思う人もいるんじゃないかなって。
私なんかはオバちゃんだしいざとなったら息子や夫がいる時間帯に来てもらえばいいけど、一人暮らししてる娘の家に来てもらうとしたら…とか考えるとちょっと不安になったり。
そして今度は逆に、娘はガテン系進路をめざしているわけで、水道修理はしないと思うけど、こういうガテン系仕事で女性一人が外勤でいろんな家に上がり込んで仕事をするとなったら、やっぱりちょっと心配な気がしてくる。
行った先にいる男性が紳士的かどうか、それも「信頼」するしかなくて、
危なそうな家(笑←笑い事じゃないけど)なら男性職員を派遣しなくちゃとか、いろいろ配慮が必要になるかも、となると、そもそも会社も女性職員をそういう仕事には配置しないだろうなって。
限られた人数、限られた人件費をやりくりしていたら、結局、男は外勤、女は内勤、ってなっちゃうのも仕方ないのかな、と思ったり。
なんか、女性のガテン系就職も増えて来てるなんて言われても、一番の最前線で女性に機会を与えて、同じ仕事をさせて、って言うだけでは解決できない問題があるのかな~って思って、ちょっとむなしくなっちゃったのよ。
日本だってやっぱり女性が一人夜遅く歩いていて襲われたら女性の方にも落ち度があるって思われるじゃない?
そういうことをつらつら考えて、なんか、あんまり違わないのかもね~って思った次第。
失礼しました。m(_ _)m

2016/01/24 (日) 15:03:08 | URL | Yucana #jcOaHd1Q [ 編集 ]

YUcanaさんへ

そうね。日本だって、やっぱり「知らない男性はコワイ」っていうのは、基本的にアリだよね。

ただ、逆にそれに対応するために、宅配便とかおそうじスタッフとかで「女性が伺います」っていうのを売りにしてる会社もあるよね。そういう面で、女性にも外の仕事の機会が生まれるっていうのはあるかも?

2016/01/24 (日) 15:48:40 | URL | びっけ #- [ 編集 ]

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