読書録:『ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 』



海外を旅行して、その土地の文化とか歴史を知りたい……と思うと、避けては通れない宗教の話。今までにも何冊かこの手の本を読んできたけど、いつも分かるような分からないような感じで終わってしまう。

この本は、世界の三大宗教、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教について、そもそもの成り立ちから、どんな宗教なのかを解説している。特に、お互いが他の宗教のことをどう思ってるかという視点で書かれているのが興味深かった。

今まで読んだ本の中では、格段に分かりやすくて、特に前半の著者が解説した部分は、ふふー、なるほどー、へー、そうだったの的な部分が多くて、おもしろく読んだ。

たくさん宗教がある中でも、なぜこの3つの相関関係を探るかというと、信者が多いことに加えて、いずれも一神教であるから。一神教というのは、自分が信じる神こそが唯一絶対の神なわけで、その他の神を肯定するわけにはいかない。それを信じる人を、人は人と割り切れるのか、許せないのか。

そのことを、前半は筆者の考えで述べた後、後半は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、それぞれの信者(外国人)との対談という形で、各宗教の立場、考え方をあぶり出していくという内容。こちらの方は、かなり過激な部分もあるんだけど、それがその人個人の考えなのか、その宗教全体に通じるものなのか、判断に迷うところも多くて、それをそのまま鵜呑みにはできないなぁという感じ。

考えてみれば、それもまた真実で、●●教とはいっても、宗派もいろいろ、その中でも個人によって考え方や捉え方もいろいろ。ひとりの話で全部が分かるえわけはない、ということをむしろ言いたかったのかもね。

個人的に一番納得できたのは、イスラム教信者のの言葉で、「宗教間の争いや戦争なんてものは、どれもそれぞれの利益が絡んだ話であって、宗教自体は本当は関係ないのだ」という話。そうだよね。きっと。

巻末にはアメリカに在住の友人からのメールの抜粋という形で、アメリカの中西部の共和党支持者がどれだけ保守的なキリスト教信者かということが、書かれている。この本はちょっと古くて、まだブッシュの時代のものなんだけど、保守的なクリスチャンの中には、中絶に反対したいというただ一点のみでブッシュに投票する人がものすごくたくさんいて、そのことに、その友人はげんなりしてしまうというような話。

そういう話を付け加える意図はよく分からないけど、ことほどさように、宗教というのは現代においても根深い問題なんですってこと?

結論からいうと、この本を読んで納得した部分もあるけれど、もっと分からなくなっちゃった部分もあり。いやはや宗教ってむずかしい。

2016.01.29 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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