父のぼけ具合

今回の母の入院。命に関わるような大病じゃないし、特に難しい手術でもないので、母のことはあまり心配していないのだけど、問題は、父の様子。前にもちょっと書いたけど、少しボケが進んできたようで。

元々、家事は一切母任せで何もできない人で、それに加えて、新しい事を覚えられない状態なので、母が入院で留守をする間、食事などの面倒を見るために私や姉の出番となったわけだ。同時に、この機会に父の様子を間近で観察してみようという目的も。

結局月曜の午後から金曜の夕方まで、4泊5日、まる4日間ふたりで過ごして分かったこと。

一番気になるのは、同じことを短時間に何回も聞くという、いわゆる「認知症と疑われる症状」とやらに必ず出てくる状態にあることだ。聞いたことを忘れちゃうというだけじゃなくて、30分とか1時間とかの間に、「ところで、●●は××だったか?」というように、新しいことを初めて聞くかの如く聞く。まるでテープを巻き戻して再生するかのように。

特に、時間や予定に関することをしつこく聞く。誰が何時に来るのか。明日病院には何時に行くのか。それをお母さんは分かってるのか、などなど。

父は、若い頃から、この手のことにとてもこだわる人だった。「来週行くから」なんて言おうもののなら、「いつ、何時に何人で」みたいな詳細を伝えないとイライラする。適当に返事しておくと、「いい加減だ」と怒り出したりして、うるさいなぁ~と私や母、姉から嫌がられていた。

父にとっては、それはものすごく重要なことなんだろう。性格的に。それが、自分でも最近記憶が怪しくなってきている自覚があり、その「大事なこと」をちゃんと覚えていられないことが、すごく不安なのだと思う。だから、何度も、何度も、何度も聞く。

いっしょにいる間、私もいろいろ試してみた。どうも、聞かれたことに対する答えが曖昧だとダメみたいだ。忘れてしまうというより、そもそもインプットされないで「聞いた」とう事実ごと通り抜けていってしまう感じ。

なるべく簡潔に具体的に伝える。同時に、それにまつわる情景が分かるような話も伝えておくと、インプットされる確率は高まる。

それでも、あまり先のことは覚えていられないので、直前のことに絞って伝える。今日中のこと。せいぜい明日のことぐらいまでかな。

そして、時間などは、紙に書いておく。不安になったときに、自分で見て確認できるように。

私がいくつかの用事を外ですましてくるときは、その都度電話を入れて、「今、お母さん手術室に入ったよ」「今、市役所で手続き終わったよ」「これから帰るから10分ぐらいで家に着くからね」という具合に。先回りして伝えてあげる。

うん、とにかく、先回りして「不安」を解消するように、安心できるようにしてあげると、いいのかなと。

とはいえ。理屈はそうでも、それを実践するのは大変だ。増して、朝から晩までずっといっしょにいると、いい加減こちらもイライラしてくるし。母が普段キーっとなってるのもよく分かる(笑)。

父自身も、おかしいということは自覚があるらしく、「どうも、最近物忘れが激しくなって」と何度もこぼしていた。なので、「そう思うなら、一度病院に行ってみる? 最近は、認知症を予防する(治療じゃなくて予防という気遣い)薬があるらしいし」と言ってみたら、「そうだな、まあ様子を見てな」という返事。

「いや、そんなのとは違うから」と頭から拒絶するかと思ってたけど、意外な好反応。自分でもその方がいいかなとうのは考えているのかもしれない。まあ、実際にいざ今日病院に行こう!と言ったら、なんだかんだと理由をつけて拒否しかねないのだけれど。

「とにかく、毎日同じことばかりしてると、使わない部分の脳はどんどん退化しちゃうから、意識的にいつもと違うことやって頭を使ったほうがいいよ。お母さん退院してきたら、あの脳トレのドリル、お父さんもやってみれば」とすすめておいた。絶対やるわけないけど。

常日頃から、「人に迷惑をかけない」が信条な父なので、今回のことでも私や姉の世話になってるというのは、ものすごく恐縮してる。なんとか、自分ひとりでもできるというところを見せたくて、がんばってもいる。

朝自分が食べるお粥とみそ汁(毎日もやし)は作れるし、食べ終わったら食器も洗う。洗濯物も私が出かけてれば、言われなくても取り込んで、畳んでおいてくれる!(とても几帳面なの)。自分の洗濯物は自分でしまうし。

簡単なことだけど、長年全部母にやってもらってたのを知ってるだけに、娘としてはびっくりぽん。

やる気はあっても、新しいことを覚えるのはかなりハードルが高いのが、哀しいところ。

電子レンジの使い方も、教えて、やらせてみて、手順を書いた紙も貼ってきたけど、どうかなー。

そもそもがめちゃくちゃ不器用で、説明書とかも読まないし、読んでも理解できないのは昔からだし。なんたって電球ひとつ変えられないで今まで生きてきた人なんだから。

ほんと、父を見ていると、身の回りのことをなんでもやってもらってきたというのは、本人にとってもすごく不幸なこと。

これを読んでる奥さまがた。「あの人、私がいないと何にもできないんだから!」なんて、旦那さんのこと何でもやってるなら、若いうちに生活力をつけさせてあげないと、後々、自分もダンナさん本人も大変よ!

ま、うちの父ほど何もできない人は、この時代にはいないと思うけどね。

土日父のところに行ってた姉も、今日は帰っちゃうらしい。私は次の水曜日に行くことにしてるので、今晩から月曜、火曜とひとりで過ごしてもらう。戸締まりとか火の用心とかはとりあえず大丈夫そうだし。2,3日なら食べるものも、なんとかするだろう、きっと。話す相手がいなくてボケが進むのが心配なので、小まめに電話はするようにするけどね。

がんばって、おとうさん!

2016.04.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 母の入院



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

カレンダー(月別)

08 ≪│2017/09│≫ 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: