読書録:『幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと』



サブタイトルが「若き外科医が見つめた「いのち」の現場365日となってる。

著者は30代の現役医師。さまざまな人の生き死にを見てきた経験から、誰もに必ず訪れる「死」というものをどう考えるか、どう死んで行くのが幸せかということを問いかけた本。

実際に体験した患者さんの話なども引用しながら、いろんなことが、とりとめもなくとう感じでツラツラと書かれているなかで、印象に残ったことを書き出してみると。

学生時代、「いかに治療するか」についてはたくさん習うのに、「なぜ治療するか」という根本の問題には一切何も教えてもらえないということにとても驚いたという。 そして、「一日でもいのちを延ばす」という至上目標に疑問を抱いたともいう。            

この前も何かの本の読書録で書いたけど、現代は命を延ばすことによる苦痛もたくさん生じてしまう。この本の中でも、「死ぬよりも辛い状態は存在すると思うか」というアンケートを採ると、一般の人で「YES」と答えるのは3割ぐらいなのに、医師は100%が「YES」と答えるという。そういう現場を実際に見てきてるってことだ。

それなのに、その辛い状況を引き延ばすようなことをしなくてはいけないことへの葛藤。

さんざん悩んだあげく、著者がたどり着いたのは、「医学の目的は『命を延ばす』ことではなく、『人を幸せにする』ことだという結論。

何が幸せかは人によって違うので、長生きしたい人には延命をし、苦痛は嫌だという人には無治療という選択肢もあることを伝える、決断できないという人には、一番いいという方法を選んであげる、などなど。

そして、最後に書かれているのは「あなたは死なない」という言葉。

なぜなら、死んだ自分を認知することはできないから。

「人は生きたように死んで行く」という言葉も紹介されているけれど、死ぬことを考えるのは、結局はどのように生きるかということにたどり着く。

そこで著者の提言は、自分自身の「幸せのハードル」を下げてやれば、幸せに生きる事ができると。つまり、生きているうちは、せめて今ある幸せを精一杯感じて生きていこうよ、ってことなのかな。

そして、引用されているのが、「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」という相田みつをの詩。

なるほどねーと思っていたら、これを読んで数日後に実家に行ったとき、トイレにかかっていた相田みつをカレンダーが、ちょうどこの詩だった!

たぶん、昔私が買ってあげたカレンダ-だと思うんだけど、30枚つづりの日めくりで、毎月毎年使えるようになっていたので、まだ持ってたのね。それをよりによって今年かけていたとは!

これも何かの巡り合わせかな。

うん、自分の幸せは自分で決めよう!

2016.04.08 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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