読書録:『グッド・フライト、グッド・ナイト』


ブリティッシュ・エアウェイズの現役パイロットのエッセイ。
大学卒業後、ビジネスマンとして働きながらパイロットになるための学費を貯めて、晴れてパイロットとなった著者。子供の頃の夢やパイロットになるまでの飛行機との関わり、そしてパイロットとして世界中の空を飛び回る生活でのいろいろを綴った本。

話は時系列に進むわけではなく、いろいろな時代のいろいろな話が行ったり来たりするので、物語的な展開はなく、ひたすら著者の、飛行機や空について思う事がとりとめもなく書かれているという感じ。

という、若干ぐちゃぐちゃした構成ながら、読んでいて引き込まれるものがあるのは、飛行機で空を飛ぶことへの著者の純粋な喜び、楽しさみたいなものがにじみ出てくる。

こんな本に興味を持ったのは、もちろん自分が飛行機に乗る機会が多いからなんだけど、単なる移動時間として乗っているのと、コックピットでずっと風景を見ながら、自分の手で操縦して飛ぶのとでは、ずいぶん違うのだろうなぁ。窓からの眺めなんて離着陸時以外はほとんど見てないけど、「パイロットみんなが世界一きれいだという」グリーンランド上空とか、今度通ることがあったら、見てみなくちゃ。オーロラとかもね。

パイロットは責任も重大だし、大変な仕事ではあるんだろうけど、この本を読む限り、純粋に「楽しそう」。昔、キムタクがパイロット役をやっていた「グッドラック」っていうドラマを見ていたとき、「パイロットになりたい人の気持ちが分かるような気がする」と思ったけど、この本もまさにそう。きっと、若い子が読んだらなりたいと思うんじゃないかなぁ。

空から見ると地球上で人間が住めるエリアというのは極限られたわずかしかないとか、空から地球を見る人ならではの話も興味深かった。長距離パイロットがどんな風な毎日を送るかとかも。

ちょっと驚いたのは、著者が「みなさんも機会があったらコックピットを見学させてほしいと頼んでみるといい」とオススメしていたこと。著者自身も、パイロットになる以前から自分の乗った飛行機で飛行中にコックピットに入れてもらったことが何度かあるそうで、中には着陸時に見学させてもらったこともあるとか。そんなこと許されるの??

昔、日本でもコックピットに乗客が侵入してパイロットを殺害しちゃった事件があったし、911のときのこともあるし、一般の人を入れるなんてあり得ないのかと思っていたけど。去年だったか、ルフトハンザの子会社でパイロットが故意に墜落させた事件も、中からカギを閉めたら外からは開けられないというテロ防止のシステムが災いしたって話だったような。

この本の初版は2016年2月で、古い本じゃないんだけど。それだけが気になる~。

ちなみに、著者のブリティッシュ・エアウェイは、去年ヘルシンキ~ロンドン、ロンドン~マドリッド、そして今年もポルトガルにいったときに乗ってる。もしかして、著者のフライトだった可能性も、ゼロじゃないよね~と考えるとちょっと楽しかった。

2016.06.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 日々のできごと



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