読書録:『がんが自然に消えていくセルフケア』


製薬会社で研究職に就いていた著者は、母親のガンをきっかけに、自然治癒力を高めるための代替医療に出会う。その母は、4回のガン再発をいずれも代替医療で乗り越えたのだという。その経験を元に、病院での治療以外の部分で患者ができるセルフケアについて紹介した本。

日本ではガン発症率、死亡率ともに急上昇しているのに対し、アメリカでは代替医療の良いところを取りいれた総合医療中心に切り替えた結果、90年代以降、減少傾向にあるのだという。

ガン治療については、本当にいろいろな説があり、いわゆる手術や抗がん剤の治療を否定する声も多い。この筆者のように、「治療をやめてもガンが消えた」という話もたくさん。一方で、そういう話に影響されて、一切の治療を拒否したばかりに命を縮めてしまったというケースもある。特定の食品とかジュースとか、サプリとか、あげくの果てには怪しい壺などに大枚をはたいたり……。

なので、あまりこの手の話に傾倒しすぎるのは危険だと思うのだけれど、この本では、既存の西洋医学の治療法すべてを否定するわけではなくて、「それ以外にもできること」を提示しているスタンスなのは好印象。

ガンのメカニズムから始まって、そのアクセルを弱め、ブレーキを強めるために果たす自然治癒力について説明した後、食事療法や心の持ち方などについての話が続く。

食事療法については、玄米、菜食、減塩がいいとか、添加物や加工食品、悪い油を避けるとか、ミネラルや酵素が大切など、基本的にはよくいわれることが多い。結構細かくたくさん出てくるので、むしろなんだかよく分かんなくなっちゃう感じも。

後半は、ストレスを避けるとか、幸せホルモンを出そうとか、治療効果を上げるためのイメージ療法とかについて、いろいろなアドバイスが書かれている。最後は、「よく生きることがよく死ぬこと」であるという健康な死生観を持っていたずらに死を恐れないことが、自然治癒力をも高めてくれると。

この本は、もともと母が入院したばかりの頃に、母を元気づけるための情報収集にと借りたものだったんだけど、他の本と並行してダラダラ読んでいるうちに、母本人は心配するほどのこともなく心身共に絶好調で、むしろ私の方が精神的に病んでいくという状態になって、途中からは自分自身の救いのために読んだような(苦笑)。

今ちょうど書いている原稿で、人間の心身の状態というのは調和が崩れると不具合が出てくるのだという話が出てきていて、そういう話と重ね合わせると、心の持ち方、生活の仕方、意識して何かをイメージすることなどが医学的な効果を発揮するっていうのは、実際にあるんだろうなと思う。

その話をしたのは現役のお医者さん。西洋医学の最先端にいる人ほど、西洋医学の限界とういうか、それだけでは対応できない部分があるということを実感しているケースも多いらしい。悪い所を切るとか、薬の力を借りるということはもちろん必要なんだろうけど、そうじゃない部分の影響というのもバカにできないものがあるというのは、本当だと思う。

そういう意味で、私自身もいろいろ勉強になった本だった。母に感謝しなくちゃね!

2016.07.31 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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