読書録:『杏のふむふむ』


女優杏ちゃんのエッセイ。2009/7-2011/7にかけてWebちくまというサイトで連載されていたものに加筆した文庫本らしい。「出会い」をテーマに、子供の頃からモデルになり、女優になり、いろいろな場面で出会った人とのエピソードを綴っている。

読書好きとして知られるだけに、構成も練られていて、文章はとても読みやすい。マジメで努力家だけど、ちょっと天然ぽい彼女の人となりがにじみ出ていて好印象。黒柳徹子さんとか芸能人も実名で出てくるし、ドラマや番組の裏話にも触れているのも興味をそそる。残念ながら彼女のドラマは「ごちそうさん」が初だったから、この本に出てくるやつは見てないのだけれど。

そして、あとがきはなんと、世界のハルキ様こと村上春樹。普段から親交があって依頼したようだ。ハルキさんに限らず、このエッセイを読むと彼女は年上の友人をたくさん持っているらしいことが伺える。メールじゃなくて手書きの手紙にこだわるとか、ちょっと古風だったりするところが波長が合うのかな。きっと「イマドキの若い人にしては珍しく、しっかりしたいいお嬢さん」という感じで、オトナな人たちからも信用されているんだと思う。

親の育て方がしっかりしてたんだろうなぁと思っちゃうけど、お父さんの渡辺謙が白血病になったのが彼女が3歳のとき。その後父の闘病、母の借金、離婚など大変なことがある中で、高校を中退してモデルの道を歩んだなんて苦労してる分、若いときからしっかりしてたのね。親の七光りと言われるのが嫌で、当初は事務所にもお父さんのこと黙ってたっていうんだから、

お父さんとの仲はいろいろ取りざたされているけれど、実は私去年NYで渡辺謙のミュージカル「王様と私」を観に行ったときに、入口で彼女にバッタリ出会った。すごい偶然に興奮して、図々しく「いっしょに写真撮ってもらえませんか?」と頼んだけど、「写真はちょっと。。。」と玉砕(笑)。入口で待ち合わせしてたみたいで、おそらくお父さんの事務所のスタッフ?みたいな人といっしょに中に入っていった。

ひとりでポツンと立ってたので目立ったけど、すごく普通な印象だった。あとがきで村上春樹も、オーラを感じさせない「普通の子」と書いてるけど、まさにそんな感じ。センターフォワードのいい席に座って、楽しそうに見物してた。この本の中で、彼女自身も以前「ファントム」というミュージカルに挑戦した話が出てきたので、きっと自分の体験にも重ね合わせてお父さんが奮闘している姿を見ていたんだろうな。

そんなエピソードがあったので、勝手に身近に感じてる杏ちゃん。また別のエッセイも読んでみよう。

2016.12.25 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

カレンダー(月別)

09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: