読書録:『純情ヨーロッパ』


この前、『ダライラマに恋して』という本のことを書いたけど(そのときの日記はこちら)、同じ著者の本。去年の暮れに出ている本なので、こちらの方が最近の話ということになる。

で、この本は、18年勤めた会社をやめて行った、2カ月でヨーロッパ21カ国を回る旅のエッセイの前半。すでにたくさんの旅本を出している彼女は、どれもかなり高いレビュー評価を得ているだけあって、この本もとても面白かった!

この前のダライラマの本は、因果応報とは何かとか、仏教の概念に突っ込んだ深い、ちょっとむずかしめな話が多かったけど、この本はもっとお気楽に、彼女がいろんな国で見聞きして感じたことを、ストレートに綴っている。

旅と行っても、名所旧跡を回るのではなく、各地で1つ自分が決めたミッションをこなす旅。たとえばデンマークなら「世界一幸福度が高い秘訣を探る」とか、オランダなら「レンタサイクルを満喫する」とか。何かを体験することが主体なのだ。

そして、その先々でいろいろな人に声をかけ、交流を楽しむ。その話が、というか描写がとても生き生きとしていて、臨場感たっぷり。登場人物のスマイルショットも収録されていることもあって、旅の楽しさがリアルに伝わってくる。会話を録音してたわけでもなかろうに、よくもこんなに細かく再現できるものだと感心してしまうけれど。

特にパリの宿で出会ったゲイのオーナーの話、南仏のヌーディストビーチの話などは、ビックリ仰天でなかなか刺激的。下ネタも満載なんだけど、あっけらかんと素直に書いてるので、その手の話題が苦手な私でも嫌悪感もなく読めた。

旅先でいろいろな人とのふれあいを通して、彼女は、仕事をやめてやりたいことをやるという自分の人生の選択についても思いを馳せる。そして、「できない」「無理」と思っていたことは、実は自分で自分に蓋をしていただけなんだということに気づく。

彼女と同じように一歩踏み出せずにいる人にとっては、旅云々は別としても、勇気をもらえるんじゃないかな。

ただ、もちろん実際には、女の一人旅、いくら40のオバサンとはいえ、危険なこと、不愉快なこともたくさんあったはず。そういうマイナスな話も多少は出てくるものの、笑い飛ばせるか、災い転じて福と成すみたいなオチになっているので、本当にキケンな感じは一切伝わらない。なので、若い子が鵜呑みにして、無防備に旅に出ちゃったら怖いななんて、老婆心も感じてしまったけどね。

この旅の後半も、ぜひ読んでみよう!

2017.03.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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