読書録:『週末介護』


ほんとうにもう、こんな本ばっかり読んで(苦笑)。

著者であるエッセイスト岸本葉子さんが日経新聞の夕刊に書いているコラムで、介護のことをちょっっとだけ書いていたので、読んでみた本。

彼女のエッセイは前にも何冊か読んだことがあるし、年齢にして1年上、スケール違いすぎるけど同じ自由業ということで多少親近感もあり。(と思ってたけど、改めて過去の読書録を読むとかなり辛口なことも書いていたので、「好き」というよりは、「名前を知っている人、本を読んだことある人」というレベルで、そんな人の介護ってどんなだろう?ということろに興味を持ったのかも)。

30代の頃に母親を「あっけなく」亡くした著者は、40代で自らが癌になり、それを乗り越えたと思ったら、父が認知症に。以後、姉と兄、3人で分担しながらの介護生活が始まる。

平日の昼間は姉、夜は兄、週末は著者という役割分担で過ごす介護生活。いろいろ細かな「大変なこと」「辛いこと」は書かれているけれど、穏やかな父親には愛情深く接し、兄弟3人が協力して……と、基本「美しい話」がベースとなっている。

あえて美化しているつもりはないだろうけど、終わったことをいい思い出にしたいという心理はあるのかなという印象。

いずれこういう日が来るのかなぁと身構えつつ読む身としては、正直こんな風に親に愛情を感じられるのかなと自信がない部分もあるし、なんせうちは姉と仲が悪いし、そして何より介護のアレコレは実際大変そうだなぁと、どよーんとしてしまう。

とはいえ、かなり細かく書かれている日常のいろいろは(介護する側の心の動きも含めて)、そういう日々を想像する上で具体的に参考になることも多く、介護の日々の「予習」としては勉強になったかなと思う。

それにしても、ここ1年ぐらいで、いったい何人の「親の看取り」に立ち会ったことか(もちろん文面から)。ケースバイケースでもあり、共通する部分もありだけど、「本番」を体験する前に、そういうものを見ておくのは悪くないよね。

余談になるけれど、同じ著者が『二人の親を見送って』という本も出しているので、気になってAmazonをのぞいてみたら、書評の評判が悪い。その理由は「タイトルと中身が違う」。どうやら、親を見送った後の自分の生活についてのことがほとんどで、直接介護や看取りには関係のないことが書かれているらしい。書評で怒ってる人は、「親を見送るってことがどんなことか」が知りたかったわけで、え~?と思ってしまったと。知らずに読んだらきっと私もそう思ったから、罪なタイトルだ。でも、まさにこのタイトルにふさわしい内容を読みたいという人は、やはりたくさんいるんだろうなとちょっと安心?したりして。


2017.04.07 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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