読書録:『アリガト謝謝』


2011年の東日本大震災のとき、台湾の人たちがもっとも多額の募金をしてくれたというのはよく知られている。これは、台湾在住30年の文筆家が、そのことを取材し物語仕立てでまとめた本。おおざっぱに言って、なぜ台湾の人はこんなにもしてくれたの?という素朴な疑問に答える内容となっている。

第一章は、台湾の事実上の日本大使館に勤める若い女性の目から「その日」の台湾の様子が描かれる。第二章では、台湾各地の人がどんな風に募金活動に参加したかをさまざまな人の目線で見る。そして第三章では、台湾からの支援に感謝しようとひとりの女性が行動を起こし、ネットで仲間を募り、台湾の新聞に感謝広告を掲載するまでの話。

感謝広告プロジェクトの過程では、その女性をバッシングする声なども出てきたりするけれど、基本、すべてが「いい話」でまとめられていて、さわやかな感動物語という感じ。

実際、うちの夫も震災直後に台湾に出張に行き、街中のあらゆるところに募金箱があってビックリしたと話していた。そもそも台湾が大変な親日国であることは日本でも有名な話。同じ日本統治を受けた国なのに、なんで?という疑問は私も感じていて、昔その手の本を読んだことがある。自分が台湾に旅行したときも、通りがかりの人にすごく親切にしてもらったこともあった。

とはいえ、あまりに「台湾は日本が好き」話ばかりなので、ちょっと面はゆいところはある。特に筆者が在台30年とはいえ日本人なので、これが純粋な台湾人の書いたものなら、もっと素直に感動できたかなという気もするかな。

それは差し引いたとしても、ここに書かれていることはウソじゃないだろうし、読んでいて心が温かく物語だと思う。

もし、台湾っていう国、あんまりよく知らないんだけど?という人がいたら、ぜひ読んでみるといいと思うよ。

2017.07.19 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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