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読書録:『日航123便 墜落の新事実』


被害者の三十三回忌に合わせて、昨年日航の元CAによって出版された本。私が手にとった本は7版となってるから、相当売れたってことだ。

事故当時まだ日航社員だった著者は、この事故で、以前いっしょに勤務したことのある先輩や仲間を失った。その無念を晴らすため、この「事故」にまつわる謎の解明と真実の追求を目指す。

「新事実」とは、これは「事故」ではなく「事件」だということだ。

ポイントは3つ。なかなか衝撃的だ。
・そもそも、圧力隔壁が原因ではなく、何者かによって狙撃された
・墜落場所の特定と救助が遅れたのは、その証拠を隠滅するためだった
・その「証拠隠滅」の過程で、生存していた被害者たちが殺された

事故直後は多数生存者がいたのに、救出が遅れたことで多くの命が助からなかったことは、一般にもよく知られている。それはなぜ?というところからこの本の謎解きは始まる。

狙撃した犯人については、この本では明確には指摘していないが、自衛隊機のミサイルに誤射されたのではないかと匂わせている。

サブタイトルに「目撃証言から真相に迫る」とあるように、当時の地元の人の目撃談を拾い集め、関係者の言葉なども集めながら、公開されている事実の不自然さを指摘していく。

追求を進める中で、真実に近づくほど、身の危険が迫るというようなことを言われたというのも、「陰謀説」の臭いを強調したいのだろう。

ただ、素人には、この人の主張が正しいのかどうかは分からない。細かい論拠を挙げて「Aということは当然Bとしか考えられない」と言われても、そう言い切っていいことなのかどうか、という感じ。

森永卓郎さんが書いたコラムでは、著者は日航退職後に東大で博士号まで取った人だけあって、証拠をしっかり集めて「厳密な論証を行っている」と褒め言葉が書かれていたけれど。

著者が被害者と他人ではないというところも、逆に被害妄想を膨らませてるのではないかといううがった見方もしてしまったり。

Amazonの書評でも賛否両論。

ただ、ちょっと調べてみると、この人に限らず、この「事故」の「陰謀説」は結構よく知られていて、もっといろんな説がたくさん飛び交っている。

・米軍が中曽根にプラザ合意を飲ませるための脅しだった
・米軍、自衛隊、ソ連機まで絡んだ「闘い」だった
・123便には実は核兵器を運ぶミッションがあった
・トロンOSの開発者が全員載っていたために、その開発を止めるための狙撃

などなど。

それに比べると、自衛隊の誤射という著者の推測は、現実的にもありそうな話と納得できる気もする。

圧力隔壁という原因でも説明がつかないこと、実は事故直後に現場は特定されていて一度は米軍が救助に向かったのを途中で引き換えしたなどは、いろいろなところで指摘されているので、事実のようだ。でも、その理由、背後にある「不都合な真実」については、いろいろな人がいろいろなことを言っているという感じ。陰謀論になると張り切っちゃう人っているからね。

中曽根氏が、この話は「墓場まで持っていく」と言ったとか言わないとかだけど、さらに月日が流れれば、「真実」が解明されるときがくるのかなぁ。


2018.04.17 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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