読書録:『主婦悦子さんの予期せぬ日々』


悦子さんは59歳の主婦。定年退職する夫、就職もせずパラサイトな息子、妊娠したのに離婚しちゃった娘。1時間ほどの場所で一人暮らしをする80歳の実母には彼氏ができたらしい。そして兄も離婚して実家に出戻ってきた。そんなこんなな日々が、ときに悦子さん目線、ときに実母目線で綴られる。

「みんな勝手な事ばかり!」とつい愚痴ぽくなる悦子。一方、「自然に任せるのがいい」とすべて静観の構えの実母と。

どの問題も深刻なタッチではなく、日々の日常としてあたふたと描かれているので、気楽に読める。
しかも、みんなのゴタゴタがひとつに収束してハッピーエンド的な展開は、ちょっと出来すぎな感じはあるけれど、ドロドロした話にならない分、読後感は爽やか。

なんてことのない話だけど、登場人物それぞれの状況に、読む人それぞれの事情を重ねて、ちょっと自分自身を振り返って見る、そんな感じかな。同年代の女性の皆様には、それなりに面白く読めるのでは。

ところで作者の久田恵さんといえば、ノンフィクション作家として有名な人。お母さんの介護のインタビュー記事なども読んだ事があったので、硬派なイメージを持っていた。それなのにずいぶん軽妙な小説だったのが、ちょっと意外だった。


2018.04.26 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書録



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